555タイマーICで方形波を作る方法|初心者向け電子工作ガイド

実験

はじめに

電子工作に興味を持ち始めた方にとって、「555タイマーIC」は最初に触れることの多い、非常に便利なICです。今回はこの555タイマーを使って、簡単な方形波(矩形波)を発生させる回路を作ってみます。

「周波数の計算って難しそう…」「どうやって動作確認するの?」と思っている方でも安心して読めるよう、回路図付きでやさしく解説します。

使用したもの

初心者でも入手しやすいパーツを中心に使用しています。特別な測定器は不要ですが、周波数やDuty比を測定するにはオシロスコープがあると便利です。

  • PC
  • ブレッドボード
  • ジャンパ線
  • 電源(+9V) ※電池などでOK
  • コンデンサ×2:0.082uF
  • 抵抗:5kΩ,3.3kΩ
  • 負荷抵抗 (RL):1kΩ
  • タイマーIC555(NE555)
  • オシロスコープ(SDS1104)

💡 オシロスコープSDS1104について:
今回使用した「SDS1104」は、4チャンネル対応で複数の信号を同時に観測できるにもかかわらず、価格が比較的リーズナブル。直感的な操作が可能で、電子工作初心者にも最適な1台です。今後の工作でも波形確認やトラブルシュートに大活躍するので、1台持っておくと安心です。

回路図

以下が実際に使用した回路図です。

動作確認

実際に回路を組んで、出力波形の**周波数とDuty比(デューティ比)**を測定してみました。

1.周波数の確認

周波数 f と周期 T の理論値算出式は下記です。

理論値: f = 1.52[kHz]
実測値: f = 1.54[kHz]

🧪 実測値は理論値とほぼ一致し、正常に発振できていることが確認できました。

2.Duty比の確認

Duty比は、波形の「Highの時間割合」を示す指標です。

ThとTLの理論値の算出式は下記です。

理論値:TH = 0.472ms、TL = 0.188ms
    Duty = 71.6[%]
実測値:TH = 0.468ms、TL = 0.184ms
    Duty = 71.8[%]

📈 実測値も理論と非常に近く、安定した波形が得られました。

まとめ

今回は「555タイマーICを使った方形波発振回路」を作成し、発振周波数とDuty比の理論値と実測値を比較しました。

✔ 初心者でも比較的簡単に組める
✔ 実用的な発振器が作れる
✔ 回路の基本が学べる

555タイマーICは、今後の電子工作で応用範囲が非常に広いICです。次は、この波形を使ってLEDを点滅させたり、モーターを制御したりといった応用にもチャレンジしてみましょう!


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